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上津江の「寺屋敷」と呼ばれる畑と小さな谷を隔てた林の中にある。肥後菊池氏系の家臣であった宗信右衛門の供養塔として、地元では古くから「塔坊主」と呼ばれていたという。基礎・塔身・笠からなり、高さ約152cm。塔身正面には弥陀三尊を表す梵字のほか、下部中央に「逆修 侍位」、その両側に「帰真 三十三忌」「帰真宗仙道信禅口門?位 口元年庚午十月吉日敬白」と陰刻される。「逆修」とは浄土思想の広まりに伴って平安時代から盛んに行われるようになった法要で、生前にあらかじめ自分の死後の冥福を祈る、若しくは親より先に死んだ子どもを供養することを指し、生前供養・追善供養のための石塔であろう。造立時期は年号等から元亀元年(1570)とされる。【住所】大分県日田市上津江町上野田
【電話】0973-24-7171(日田市文化財保護課)